AT&Tの配当金について考える(今の高配当、今後も払えるの?)

AT&Tシリーズ第2弾です。前回の記事は以下からどうぞ。

 

reoret.com

 

この記事では、キャッシュフローから会社の台所事情を見つつ、今の高配当がAT&Tの身の丈にあっているかを見ていきます。また、ニュースリリースから今後の見通しを押さえておきます。

 

情報元は以下になります。

・キャッシュフロー情報(マネックス証券の銘柄スカウターを使用)

・AT&Tのニュースリリース(「AT&T Provides Update on Strategy, Financial Outlook」という記事)

 

 

キャッシュフロー情報

過去10年間のデータです。これで会社の台所事情を見ていきます。

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 ビジネスは儲かっているか?

営業CFを見ます。毎年プラスで、多少の凸凹はあれど、少しずつ上向いている傾向です。ここは問題なさそうですね。

 

ビジネスを維持・成長させるためにお金を使っているか?

投資CFを見ます。金額はあまり一定していませんが、ちゃんと使ってますね。ちなみに投資CFはマイナスの状態が健全です。
2015年、2018年に投資CFが大きくなっていますが、ディレクTV、ワーナーメディアを買収した年なので、その影響でしょう。たぶん、おそらく。

 

配当の原資はあるか?

配当金の支払いは通常、フリーCFから賄われます。フリーCFの求め方はだいたい「営業CF-投資CF」です。表の中の金額は少しずれていますが、おおむねそんな感じの金額です。金額を見るとそれなりにプラスですね。フリーCFは配当金の支払い以外に、借入金の返済などにも使われます。

 

配当金支払いや借入金返済などでの出費の状況は?

配当金支払いや借入金返済などの出費は財務CFに含まれます。2020年で残念な点は、フリーCFで財務CFを賄えていない点ですね(フリーCF<財務CF)。とはいえそれほど大きな差異ではないので、この状況が常態化しなければ大丈夫だと思います。ちなみに2020年は財務CFで320億ドルを出費していますが、そのうち配当金は150億ドルだそうです。

 

AT&Tのニュースリリース(今後の見通し)

AT&T Provides Update on Strategy, Financial Outlook」から引用します。DeepL翻訳を駆使して、全文読みました。。。

 

今後の配当金に対する考え方は?

“We’re being deliberate and strategic with how we allocate capital to invest in our market focus areas of 5G, fiber and HBO Max, while being committed to sustaining the dividend at current levels and utilizing cash after dividends to reduce debt,” said John Stankey, AT&T CEO.

AT&TのCEOであるジョン・スタンキーは、「現在のレベルで配当を維持し、配当後の現金を負債削減に活用することを約束する一方で、5G、ファイバー、HBO Maxといった市場の重点分野に投資するために、どのように資本を配分するかについては、慎重かつ戦略的に取り組んでいます」と述べています。

 

現時点で、少なくとも減配は考えていないようです。優先順位は「借金返済」よりも「配当」と言っているのは、配当狙いのリアル金策民にとってはありがたいですね。

 

ほんとに配当金を支払い続けられるの?

・Consolidated revenue growth in the 1% range
・2021 free cash flow in the $26 billion range, with a full-year total dividend payout ratio in the high 50’s% range.

・連結売上高は1%台の成長
・2021年のフリーキャッシュフローは260億ドル台、年間配当性向は50%台後半

 

1%台とは言え、売上は成長する見込みのようです。この規模の会社だとそうそう大きくは成長しないと思うので、プラスであるだけでReo的にはOKです。ただ、ここではあまり触れませんが、記事の中ではHBOマックスや本業の通信にかなり投資していく事が書かれていたので、今後数年で業績に表れてくる(成長するor借金に苦しむ)可能性はあります。

 

フリーCFはこの数年と同程度の金額を見込んでいるようですね。配当性向50%台後半ということですが、それほど無理をしている数字には見えません。今の配当額を維持してこの数字であれば悪くないと思います。たぶん、おそらく。

 

まとめ

配当金を支払えるか?という観点で見た場合、おそらく大丈夫のような気がします。ニュースリリース記事の中でも、本業である通信に対してかなりの投資を行っていく事が書かれていました。サービスが陳腐化して競合他社に負けるなど、営業CFが大崩れする要素が見当たりません。

 

一方で、やはりHBOマックスが計画通りに成長するかはReoにはわかりません。2025年までに全世界で1億2,000万~1億5,000万人の加入者を見込んでいるとの事ですが、日本の人口と同じレベルです。ちょっと想像つきません。

 

2020年の年次リポートを見たところ「We ended 2020 with more than 41 million HBO Max and HBO subscribers in the United States(2020年末には、米国で4,100万人以上のHBO MaxおよびHBOの加入者を獲得しました)」と書いてありました。現時点で4,100万人も加入者がいるのであれば、確かに1億人もあり得ない話ではない気はします。

 

ちなみにアメリカの人口が3億3,000万人らしいので、2020年の時点で8人に1人が加入している事になりますね。2020年はコロナもありましたし、特需でもあったのでしょうか・・・。

 

誤解の無いように言っておきますと、ReoはAT&TのHBOマックス事業を応援しています(日本で始まっても、加入する気はないけれど)。ベライゾンやTモバイルのように通信業に専念していれば、AT&Tの株価水準は今頃こんなものではなかったと思うので、Reoとしてはありがたい限りです。今のうちにもう少し買い増しておきますので、2025年には株価が上がっている事を期待しています笑。

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